10月に入り、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)の出願受付が始まり、11月にはいよいよ試験が実施されます。
皆さんは、今まで大学ホームページ、進学相談会、オープンキャンパスなどで入試に関する情報を集めて志望校を決めたと思いますが、この時期に、出願する大学の学生募集要項をもう一度しっかりと確認してください。自分で勝手に誤って判断し、出願要件の高校評定平均点が足らないとか、今年からの変更を確認せずに前年の制度のままと思っていたなどがないように注意してください。
今回は産業医科大学の学校推薦型選抜について確認してみます。
・募集人員 | 25名以内(全国を3ブロック分けて各15名以内) |
・出願要件 | 現役または1浪 評定平均4.3以上 専願 |
・選抜方法 | 小論文(120分)面接1人約30分 書類(推薦書・調査書・志望理由書) |
・学費 | 30,490,000円(6年間)のうち修学資金19,193,200円(6年間)が貸与されるため、実質11,296,800円 修学資金は卒業後、大学の指定する勤務条件により全額免除となる。 |
大学入試共通テストや学科試験がないため、理数が苦手だけど医学部に入りたい方や急遽、医学部に志望変更された方にも受験しやすい入試です。
但し、アドミッションポリシーにあるように、産業医として活躍したいという明確な目的意識を持っている方が大前提となります。
2023年度(令和5年度)医学部入学定員について
文部科学省は2022年10月17日、2023年度(令和5年度)からの私立大学医学部の収容定員の増加に係る学則変更認可申請一覧を掲載した。日本大学や順天堂大学、日本医科大学、関西医科大学等、24大学が申請。2023年度は国公私立合計で定員9,384人を計画している。
医学部の入学定員については、1982年と1997年の閣議決定により、7,625人まで抑制された。しかし、2006年の「新医師確保総合対策」、2007年の「緊急医師確保対策」や「経済財政改革の基本方針2008」等により増員。2010年度以降は地域の医師確保等の観点から、「地域の医師確保の観点からの定員増(地域枠)」「研究医養成のための定員増(研究医枠)」等の3つの枠組みにより最大9,420人まで増員を実施した。2023年度も同様の枠組みで増員を行う。
10月時点で2023年度からの私立大学医学部の収容定員の増加に係る学則変更認可申請を行った大学は、岩手医科大学や自治医科大学、順天堂大学、日本医科大学、北里大学、金沢医科大学、愛知医科大学、藤田医科大学、関西医科大学、近畿大学等24校。
増員後の2023年度定員は、国公私立81大学で合計9,384人の計画。前年度定員と比べると10人の増加となる。
(参考)大学別医学部入学定員等一覧 (mext.go.jp)
愛知医科大学推薦入試(公募制・地域枠A)について
愛知医科大学の学校推薦型選抜(公募制・愛知県地域枠A)の出願期間が11月11日で締め切られ、前日までの志願者速報が大学HPで発表されました。
公募制は79名、前年96名から17名減、前々年106名から27名減となり、80名を下回り、かなりの志願者減です。
地域枠Aは13名、前年12名から1名増、前々年25名から13名減となり、前年とほぼ同様ですが、前々年からすると半減しています。
公募制の倍率は3.95倍(定員20名)、地域枠Aは2.6倍(定員5名)となり地域枠Aの方が倍率的にみると入りやすいと思われますが、昨年、公募制の合格者20名に対し、地域枠Aの合格者は2名のみですので、地域枠Aの倍率は6倍となり、公募制の4.8倍より高くなりました。
地域枠Aの合格者が2名のみであったのは、公募制と地域枠Aの合格者の最低ラインをほぼ同じにしたためと思われます。地域枠Aでの合格者が定員5名以下となったことは昨年が初めてであり、今年も同様なことがあるかもわかりません。
両入試区分とも志願者が減少傾向ですが、受験者層は変わらないと思われますので、学力試験で上位に入ることが必要です。
公募制、地域枠Aは11月26日(土)に、英語・数学の学科試験(同問題)、小論文、面接で実施されます。