吉田 統彦(よしだ つねひこ) <プロフィール>
東海高校を経て名古屋大学医学部卒、同大学院修了。前衆議院議員。眼科医。医学博士。愛知医科大学医学部客員教授。昭和大学医学部客員教授。名古屋大学医学部非常勤講師。名古屋医療センター非常勤医師。
前稿より、Public Sectorの雄である
国立チュラロンコン大学医学部付属病院(以下チュラ大)における診療風景を覗いています。
前稿のまとめ
1:旅行者カップルの男性が発症した原因不明の左足腫脹に関するバンコクでの医療体験談。
2:チュラ大で、DVT(深部静脈血栓)の疑いがあり、深刻な問題だと言われた。
3:しかし、チュラ大での超音波検査の予約は驚くべきことに9月しかとれない。(2月中旬現在)
4:お金はかかるが、一刻を争う病気の可能性が高いので、バンコクの高額な私立病院で検査を受けることにした。
彼らは「バンコク生活便利帳」に記載されている私立病院にかたっぱしから電話をかけ、
超音波検査が一番安い病院を探しました。
流石に高額なPersonal sectorの私立病院は
日本語が通じ、対応がよく、最終的に一番安価な
スクムビットのサミティベート病院の超音波検査に決定しましたが、
なんと翌日の予約をすぐに取得出来ました。
タクシーで同病院に到着すると高級ホテルのベルボーイのような職員が、
タクシーのドアを開けてくれ病院内はゴージャスな高級ホテルのようでした。
当然日本語相談窓口があり、検査室まで案内してもらえます。
院内のソファーは立派でふかふかであり、
相当体調が悪くても、横になって休憩出来るので、
待ち時間もさほど苦にならないようでした。
検査室にも専用の清潔な待合室があり、
エアコンやテレビが装備されており、
僅か10分ほどで検査に呼ばれたそうです。
男性は全裸の上に検査着を着て
エアコンが必要以上に効いた検査室で待つこと30分少々。
検査技師のパーソナリティーには不満があったようですが、
検査が終了し、会計窓口で超音波検査代(両脚)6500バーツ(約2万円)支払います。
参考までに他のPersonal sectorの私立病院の中には
倍以上の値段を提示した病院もあったそうです。
画像とレポートを受け取り、
報告書には「DVTなし」と記載されていたそうですが
検査技師に対する不安があり、
今度は、チュラ大の血管外科専門医に診察してもらえるので、
原因がわかるだろうと考えたそうです。
彼らの感想は
1:同病院は立派で、病人気分を忘れさせてくれる点では良いがかなりの富裕層しか受診できない。
2:外国人は、海外旅行保険により無料で受診できるが、そのために必要以上に高価な薬剤を処方したり、必要以上に高額な検査をしている可能性がある。
3:ここまで豪華にしなくて良いからもう少し安価な医療が受けられると嬉しい。
という感じだったようです。
次稿ではチュラ大の血管外科の専門医の医師の予約日の様子をご紹介しますが、
あまりに衝撃的で日本では考えられません。
ちなみに予約時間は9時です。
医師 元衆議院議員 吉田統彦拝