安田賢治/大学通信常務取締役 情報調査・編集部ゼネラル・マネージャー。 1956年兵庫県生まれ。私立灘中高、早稲田大学政治経済学部卒業後、大学通信入社。 現在、書籍の編集とマスコミへの受験情報提供を担当。サンデー毎日をはじめとする週刊誌などに記事を多数執筆している。著書に『笑うに笑えない大学の惨状』(祥伝社新書)他。セント・メプレス推薦人。 |
大学通信の安田賢治です。
今年の一般入試の傾向は、これまでとは一変する事態となりました。
今まで続いてきた文系の人気が低く、
理系の人気が高い“文低理高”の状況に、
歯止めがかかったのです。
不況により企業の事務職採用が激減し、
技術者の採用はそれほど減らなかったために、
理工系学部の志望者が増えました。
また、受験生は資格を持って就職を有利に進めたいとの考えが強く、
資格と直結する学部は理系に多いことから人気が高まっていました。
ところが、ここに来てアベノミクスによって景気回復に薄日が差し、
企業の採用の活発化が起き、文系学部の大学卒業者の採用が好転し、
文系への揺り戻しが始まりました。
今年の入試で人気が下がった理系学部は、
理と生命科学系が約7%減、薬6%減、
医療技術系学部も微減となっています。
一方、伸びているのは農と看護が約6%増。
医学部は国公私立大とも微減でした。
底堅い人気を維持しています。
大学別に見ますと、
愛知医科大は一般が2,209人(昨年比+40 以下同じ)、
センター700人(-157)、
藤田保健衛生大1,376人(-434)でした。
大学別に見ると、
北里大2,627人(+341)、
慶應義塾大1,758人(-26)、
昭和大1期3,806人(-60)、
東海大A方式5,209人(+229)、
日本大A方式4,353人(+282)など。
現状では医科大より総合大学の医学部の人気が高かったようです。
さておき、まだまだ受験は続きます。
セント・メプレスの皆さんの益々の武運を祈ります!
大学通信ゼネラルマネジャー安田賢治氏