こんにちは! 五稜郭高田です^^
名古屋は梅雨明けして、一段と暑くなりました!
水分補給と十分な睡眠で体調管理をしっかり行い、夏をのりきりましょう!
そして、受験生にとっては、勝負の夏です!一日一日大事に過ごしていきましょう!
頑張って医攻化!第三回目は兵庫医大の入試問題を取り上げます!
原子の構造と結晶の性質についての問題です。
それでは今回も頑張って――医攻化――!!!
A 窒素原子(原子番号7) は最外電子殻に( ① ) 個の電子をもつ。アンモニア分子中では、窒素原子の価電子の
うち、2個が一対の( ② ) 電子対となり。残りの価電子がそれぞれ水素原子との( ③ ) 結合に使われている。
この結果、アンモニア分子中では、水素原子は最外電子殻の( ④ ) 殻が閉殻である( ⑤ ) 原子に、窒素原子は
最外電子殻の( ⑥ ) 殻に( ⑦ ) 個の電子をもつ( ⑧ ) 原子に似た安定な電子配置をしている。
窒素原子と水素原子の間にある( ③ ) 電子対の電子は、より( ⑨ ) の大きい窒素原子のほうへ強く引きつけられてい
て、水素原子はいくらか正の電荷を帯びている。このような分子内の電荷の偏りを( ⑩ )という。このため、液体の
アンモニア中の1個のアンモニア分子は、隣り合う最大 ( ⑪ ) 個のアンモニア分子と( ⑫ ) 結合を形成することができる。
アンモニア分子はまた、水溶液中で水素イオンと反応し、( ⑬ ) イオンを生成するが、このときに新たにできる結合は
( ⑭ ) 結合といわれる。
B 銅・鉄などの金属は、金属元素の原子が多数結合し、それぞれの原子の最外電子殻は互いに重なり合ってつながって
いる。したがって、各原子の価電子は特定の原子に固定されず、結晶中の全ての原子に広がって分布している。このよう
な電子は( ⑮ )とよばれる。金属が電気をよく導くのは、この ( ⑮ )が存在するためである。
ダイヤモンドと黒鉛は( ⑯ )という元素の( ⑰ ) 体であるが、前者は電気を通さないのに、後者は電気をよく導く。
これは、ダイヤモンドでは各( ⑯ ) 原子の価電子が全て( ③ ) 結合に使われ、構造的には( ⑱ ) 型の結合が繰り
返された立体的な網目構造をとっているのに対し、黒鉛では価電子のうち( ⑲ ) 個が( ③ )結合に使われ、( ⑳ ) 形を
基本とする平面の網目構造をとり、残りの価電子が金属中の( ⑮ )と同様のはたらき、すなわち、その平面内を移動す
るからである。
今回は兵庫医大の入試問題です。
窒素原子は15族元素なので、最外殻電子は、5個です。族番号の1の位の数字が最外殻電子の数に一致します。
5個の価電子のうち、2個は非共有電子対です。残り3個は不対電子として、共有結合に使われます。
アンモニア分子中では、窒素原子の不対電子が水素原子との共有結合に使われています。
その結果、アンモニア分子中では、水素原子は最外電子殻のK殻が閉殻である、ヘリウム原子に似た電子配置をしていて、窒素原子は最外電子殻のL殻が閉殻であるネオン原子に似た電子配置をしています。
ヘリウムはK殻の電子が2個、ネオンはL殻の電子が8個で、それぞれ最外殻電子数が、最大となっており、安定な電子配置をしています。
また、Nは電気陰性度が大きいので、水素との共有結合において、電子の偏り(極性)が生じます。
電子がややN(窒素)の方に引っ張られるためN(窒素)原子は電子がやや多く、水素原子は電子がやや少ない状態になります。
このため、分子間でNとHによる水素結合がおこります。
NH3分子には、N原子は1つ、H原子は3つあります。N原子は他のNH3分子のH原子と、H原子は他のNH3分子のN原子と水素結合を形成できるので、アンモニア1分子は最大4つの水素結合を形成することができます。
N(窒素)原子には、非共有電子対があるので、電子をもたない水素イオンと配位結合をします。
配位結合とは、共有結合のように、お互いに電子を出し合うのではなく、片方の原子が一方的に結合電子を他の原子に与えることにより、生じる結合です。
金属結合は、金属原子同士が、互いに最外電子殻を重ね合わせることで形成されます。
そのため、最外殻電子が結合内を自由に動き回ることができます。この動き回る電子のことを自由電子といいます。
この自由電子のおかげで、金属は電気を通し、熱をよく伝えることができます。
ダイヤモンドと黒鉛は炭素の同素体です。共有結合でできています。ダイヤモンドは4個の価電子がすべて共有結合に使われています。
正四面体型の結合をとり、立体的網目構造をしています。黒鉛は六角形を基本とする平面の網目構造をとっています。
炭素原子の価電子4個のうち、3個が共有結合に使われ、1個は平面内を動き回っています。この動き回る電子のために、黒鉛は電気を通す性質をもっています。
正解は
① 5 ② 非共有 ③ 共有 ④ K ⑤ ヘリウム ⑥ L ⑦ 8
⑧ ネオン ⑨ 電気陰性度 ⑩ 極性 ⑪ 4 ⑫ 水素 ⑬ アンモニウム
⑭ 配位 ⑮ 自由電子 ⑯ 炭素 ⑰ 同素 ⑱ 正四面体 ⑲ 3
⑳ 正六角
いかがでしたでしょうか、原子の性質は化学の基本となる分野です。しっかり土台を固めていきましょう!
セント・メプレスのホームページも併せてご覧下さい! それではまた頑張って医攻化!