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  • 安達雄大の受験雑考その十一

  • 東奔西走神出鬼没キューティ安達雄大先生

    皆さん、焦っていませんか?

    もうすぐ9月です。
    受験生になってから、5カ月が経過ようとしています。
    皆さん、今までお疲れ様でした。
    4月から2月までの10カ月の折り返し地点、「ターニングポイント」でございます。
    ここから先は、「後半戦」です。

    そんなタイミングを見計らって、「今後の勉強の仕方」ということに関して、
    今日はひとつ、アドバイスしておきます。

    この時期になると、「演習」ということの意味を取り違える生徒さんが、急激に増えてきます。
    ――数多くの題材を、スピーディーに処理する――
    ――1日1題! 1週間で7題!――
    ――多いことは、良いことだ――
    「数は力だ」・・・という論理が、他のあらゆる要素を押しだして、前面に出てしまう。
    もちろん僕は、「数は力だ」ということに反対しません。
    ただ、それはその「数」がちゃんと「勉強」になっている・・・という前提に立った上でのことです。

    例えば、「1日1題!」の君。
    君はその「1題」にどのくらいの時間をかけていますか?
    僕が見てきた「1日1題!」君や「1日1題!」さんは、大体平均して「30分」でした。
    今から言う理由から、それはもはや「勉強」ではありません。何かの「作業」です。

    ~~~~~~~~~~~~~
    ある「1題」を扱う手始めは、その問題を解くことです。
    これで、20~25分はかかります。
    残りは、5分程度です。
    5分でできることと言えば、「答え合わせ」、
    それから、「やった! 高得点!」の実感
    ならびに「ダメだ! とれてない!」の実感・・・この2つだけです。

    ところで、「演習問題を解く」ということの意味は、どこにあるのでしょうか?
    答えは、「問題を解いた過程と、解説の紹介する解答過程との照らし合わせ」です。
    正解していたところで、自分のプロセスが解説のプロセスとズレズレなら、
    大いに解答プロセスを反省すべきですし、
    不正解であっても、正解するためのプロセスを確認し、
    「そういうことだったのか!」が見えれば、それは立派な「成果」です。

    さて・・・先ほどの「1題30分」君、「1題30分」さんは、
    そういう時間を一切とっていません。
    問題を解いて・・・答え合わせをして・・・オシマイ・・・。
    でも、「解答」&「答え合わせ」は、あくまで「準備」です。
    喩えて言うなら、彼らがやっているのは「毎日々々繰り返す準備体操」。
    残るのは、「たくさんやった!」感、それだけです。
    ~~~~~~~~~~~~~

    以上、「1日1題30分」という発想がいかにナンセンスであるか、指摘できたと思います。
    ちなみに、この発想の弊害は「ナンセンス」にとどまりません。
    本来なら「勉強」できたはずの時間が「タダの何かの作業」に喰われています。
    「やってきた」という実感だけはあるから、模試の結果が(当然ながら)ともなってこなかった場合、
    「作業」さえしてこなかった子に比べて遥かに強いショックを受けます。
    「自分のやってきたことは、何だったんだぁっ!」・・・という思いです。

    というわけで、皆さん、
    題数を減らしてください。
    題数を半分に減らし、「2日で1題60分」にしてください。
    ・・・いや、もっとですね。「3日で1題90分」にしてください。
    1題から一切合財の「成果」を引き出したければ、そのくらい必要です。

    でも、「30分」スタイルの子の気持ちは、分かるには分かるんだなぁ~。
    4月当初、基礎さえ、暗記事項の習得さえ、していなかった。
    だから、問題に対して何もできなかった。
    一生懸命、ムダに思える基礎修練、暗記を繰り返した。
    時間がかかるワリに、成果のイマイチ見えない、イライラする、もどかしい日々を過ごした。

    そんなある日、問題を解く際に何かの「成果」を得た。
    それがすごく嬉しかった。「上昇」感があった。
    その気持ちは分かりますし、その気持ちは何にも代えがたい大事なものです。

    でも・・・、いや「上昇」感があったからこそ、もっと「上昇」したくなった。
    イマイチ成果の見えない、ゆっくりした、もどかしい作業よりも、
    あの時の「上昇」感が再来するような作業の方が、自分を前に進めてくれる。
    だから、「演習」以外のものが見えなくなった。
    正確には、「素早く演習量をこなせる自分」以外のものが見えなくなった。
    「短時間の中で、なるべく多くの数を・・・」という発想は、こうして9月くらいに形成されます。

    でも、残念ながら「成果」というものは、その演習題材にジックリ時間をかけて、
    そこから引き出せるものを全て引き出すことによって、やっと得られるものなんです。
    そう・・・、イマイチ成果の見えない、ゆっくりした、もどかしい「あの頃の作業」の方が、正しかったんですよ。

    というわけで、みなさん、
    もう一度「あの頃の作業」に戻りませんか?
    「こんなに時間かけたのに、1ページしかできなかった・・・」
    そんな日々に、戻りませんか?
    「勉強」とは、もどかしいものだったんです。
    前に進まないものだったんです。
    前に進まないように作業をしていくことが、
    君を前に進めてくれる・・・そういう逆説的なものだったんです。

    夏休みも終わり、いよいよ皆さんに焦りの波がやってくる頃です。
    そういう時期だから、このタイミングでこのような話をさせていただきました。
    そのイライラ感を飲み込んで、ゆっくり、ね?

    2015/08/22 記

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