愛知医科大学との試合に臨む花城勇人君の雄姿。檻の中に収監されているわけでは断じてない。
センターまで2か月を切ったという事実を曇らせてしまうほど、
紅葉が美しく色づく今日この頃です。
この好機を逃すまいと、つい先日香嵐渓に紅葉を見てまいりました!
四季折々特有の端麗さをもつ日本に生まれ育った喜びを噛みしめた時間でありました。
さて、ますます紅葉が見ごろを迎え、秋が深まる折、
3年後期がまるまる研究室配属に充てられるという全国的に見ても非常に珍しく、
素晴らしいカリキュラムに則って、僕は充実した研究ライフを送っています。
誠に勝手ながら、僕がどのようなキャンパスライフを送っているのか、
受験の知識に関連してここでご紹介させていただきたく思います。
僕が所属する腫瘍生物学講座は、細胞分裂に関わるタンパクや制御因子、
またそれらの連続したシグナルカスケードを主たる研究対象としています。
わかりやすく言えば、細胞分裂について研究して、
異常なほど早いがん細胞の細胞分裂を止めてやろう、
という目的を掲げているというわけです。
ここで僕が行っている研究内容はまたの機会にするとして、
実験方法は高校生物に端を発しているものがほとんどです。
例えば、受験にも頻出のPCRは、日常的に行われている実験ですし、
DNAの塩基配列を調べるシークエンサーという機械では、
サンガー法やジデオキシ法など、
新課程の生物では学ぶ方法が基礎原理として応用されています。
高校生物の知識は大学実験室レベルでも十分に通用するわけです。
よく、大学に入ると、高校までの知識は大学以降役には立たないなどといった
批判的な論調が高校以前の学習についてとられがちですが、僕は全くそう思いません。
もちろん、医学部では高校物理は全く使わないなど、
科目と学部によっては例外もありはしますが、
大学レベルでも直接使える知識として、
あるいは大学の勉強を理解するうえで必ず必要な土台として使われます。
こういった面から高校までの学習内容の意義を考えてみますと、
ただ大学入試を突破できればいいという表面的なものではなく、
入学以降に必要な事柄であることが理解されるかと思います。
むろん、大学入試を突破するためだけの表面的な知識も時には必要ですよ!
ですが、このような観点に立った時、
将来にわたって使える知識を身に着けるという意味で、
今受験生の皆さんがしている勉強についてまた一味違ったやる気がわいてきたとしたら幸いです。
どんどん本番が近付いて不安に思うこともあるかと思いますが、
全力でサポートさせていただきますので、頑張っていきましょう!
名古屋大学医学部医学科3年 花城 勇人