みなさんこんにちは!
ドラゴンスター山下です。
なんと今回は記念すべき数学物語第10回目です!
開始から半年弱、みなさまに読んでいただけたおかげでここまで来ることができました。
節目だからと言って特別なことは特にありませんが、
これからもどんどん数学の公式や受験についてのことがらを
書いていけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。
それでは、今回のテーマは関数の平行移動についてです。
『y=f(x)をx軸方向にa、y軸方向にbだけ移動したグラフはy-b=f(x-a)で与えられる。』
受験生のみなさんは、当然知っている公式だと思います。
私もこれまで何十回、もしかすると何百回と利用してきた公式です。
そんな馴染み深いこの公式なのですが、
残念なことに、意外とその導出過程を知っている生徒は少ないものです。
『+aだけ平行移動するのになぜマイナスなのですか?』という質問もよく受けます。
一度経験していればとっっっっても簡単な証明ですので、この機会に覚えてしまいましょう。
導出は軌跡の問題と全く同じです。
(証明)
(x,y)を平行移動して(X,Y)になったとする。
このとき平行移動の定義より、x+a=X,y+b=Yが成り立つ。
これをx,yについて解くと、x=X-a,y=Y-bとなる。
y=f(x)に代入するとY-b=f(X-a)が言えて、平行移動したあとのXとYの関係式が求められる。
どうでしょう。簡単じゃないですか?
しっかり理解できたら、みなさんも今日から平行移動マスターです。
ちなみにy=sin(θ-π)などでも同じことです。
f(θ)=sinθとおけばf(θ-π)=sin(θ-π)となるのでsin(θ-π)のグラフが書きたければ
sinθを右側にπだけ移動させればよいのです。
今回のテーマは、トップレベルの大学を受験しようとしている人には
少し物足りなかったかも知れませんが、意外と抜けている人も多いので取り上げてみました。
二次関数の平行移動問題はセンター試験でも頻出ですので取りこぼしのないように。
最近本当に寒くなってきましたね。
いよいよ受験本番が近付いている証拠です。
みなさんも風邪などひかず、ラストスパートし始めてくださいね。
頑張れ受験生\(^o^)/
名古屋大学理学部理数科学科
山下龍星(人呼んでドラゴンスター/そのまんまやん)
おまけです。
先日、中京大学の学園祭に遊びに行ってきました。
その折のカットを3枚どうぞ!