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  • 『吉田つねひこの医気軒昂~医学部を志す若者へ』~Vol2~

  • 吉田 統彦(よしだ つねひこ) <プロフィール>
    東海高校を経て名古屋大学医学部卒、同大学院修了。前衆議院議員。眼科医。医学博士。愛知医科大学医学部客員教授。昭和大学医学部客員教授。名古屋大学医学部非常勤講師。名古屋医療センター非常勤医師。

    吉田つねひこ先生公式ブログ

    以前からそして現在も、事実を知らない政治家やジャーナリストが知ったかぶりをして、“米国をはじめとした欧米の医療は素晴らしく、日本の医療は遅れている。”等と発言をします。果たして本当にそうでしょうか?実際に小泉政権時代には小泉純一郎が掲げた「聖域なき構造改革」の中でも”日本の医療は費用が高くて質が低い”との認識のもと、“少子高齢化による医療費増大を抑制する必要がある。”と主張し、医療費抑制政策を打ち出し、地方をはじめとした医療崩壊の端緒となったのは記憶に新しいと思います。しかしながら、事実は世界保健機関(WHO)が加盟191カ国の保健医療システムについて比較した結果、総合評価では、日本の医療が世界で一位であり、経済協力開発機構(OECD)の調査では、国内総生産(GDP)に対する総医療費の比率は、日本は先進国の中で最も低い、という結果が得られています。つまり世界的に見れば“日本の医療は費用が安くて質が高い”と評価されているのが分かります。

    実際、胃がんの五年生存率は、日本は70%とその成績は際立っており(英国33%、オランダ47%)、手術死亡率は0.8%(同英国13%、オランダ10%)と他国の追随を許しません。米国と大腸がんの成績を比較しても、五年生存率は日本71.4%、米国47.5%と圧倒しています。もっと具体的で身近な例をあげると、私の勤務していた米国のJohns Hopkins 大学の救急外来に腹痛で受診した患者さんは、特定看護師(特定の医療行為をすることが許される看護師)の診察を受け、腹部X線検査を行った後に投薬を受けて帰宅しましたが、窓口で2000ドル(約20万円)請求されました。日本であればせいぜい1000円ぐらいの自己負担で済む内容ですが、この救急外来受診の保険適応に関しては保険会社とのタフな交渉が必要だったというオチまでついていました。ちなみに日本は皆保険制度があり、一部の例外を除き誰でも保険を保持していますが、米国は約3億2千万の人口のうち、約5千万人が無保険者で、これは中産階級も例外でなく、家族にがん患者が発生すると破産するという現実があります。多くの有識者が国家政策としての米国の医療は失敗した医療政策の典型であると認識しています。皆さんは日本の医療をこのようなモノにしたいでしょうか?今また安倍政権がかつての小泉政権と同様に過度な医療費圧縮政策に向いているのは大変心配です。

    もちろん日本の医療にも民主党政権時代にようやく欧米並みになってきたワクチン政策の遅れや医師の偏在、各科の偏在、医薬品医療機器産業の現状など多くの課題があります。また人口当たりの医師数もかなり不足しています。次稿では、日本の医師数や医療従事者と患者にとっての外来診療の環境から今俎上に上っている新設医大についてお話したいと思います。

    前衆議院議員・医師 吉田統彦拝

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