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  • 『吉田つねひこの医気軒昂~医学部を志す若者へ』~Vol11~

  • 吉田 統彦(よしだ つねひこ) <プロフィール>
    東海高校を経て名古屋大学医学部卒、同大学院修了。前衆議院議員。眼科医。医学博士。愛知医科大学医学部客員教授。昭和大学医学部客員教授。名古屋大学医学部非常勤講師。名古屋医療センター非常勤医師。

    吉田つねひこ先生公式ブログ

    医療崩壊を防ぐ処方箋:その4

    <医師免許制度の抜本改革-診療科の偏在と診療科の定員制(乙)>

    本稿では、前号で述べた様に
    社会構造の変化・疾病構造の変化・医局の崩壊・一極集中の人口分布・若い医師の志向・自由標榜性など
    様々な要因に起因する日本における診療科の偏在を改善解決するための
    唯一で絶対的な政策を考察していきましょう。

    それはずばり各診療科の定員制です。

    アメリカを例にとるとわかりやすいのですが、
    アメリカでは、医師になる為に
    Step1(主に基礎医学の筆記試験)、
    Step2 CK<Clinical Knowledge>(主に臨床医学の筆記試験)、
    Step2 CS<Clinical Skills> (臨床に関する実技試験、2004年から導入)、
    Step3(総合的な医療知識と実践に関する試験)からなる
    USMLE(United States Medical Licensing Examination)に合格しなければなりません。

    Step1、Step2CK、Step2CSに合格した時点で、
    自分の希望する診療科におけるRESIDENCYの受入先を探す事になりますが、
    同時にこの時までの成績がmatching評価となります。

    この時が医師としての将来を決める上で極めて重要なタイミングとなるわけです。
    つまりUSMLEの成績や INTERVIEW(面接)の評価によって、
    RESIDENCYの受入先が決まるのですが、
    各診療科の定員は決まっており、
    自身の希望する診療科のRESIDENTに必ずしもなれるわけではありません。

    一般に眼科、形成外科、心臓外科、脳外科等、高収入が得られる診療科の人気が高く、
    要求されるUSMLEの成績も高いものとなります。

    反対に救急医療等ワークライフバランスが悪い診療科の人気は高くありません。

    ここで問題なのが、アメリカの医師は各診療科のRESIDENCY、FELLOWを経て専門医となり、
    また数年毎に(どのような偉い教授でも、老医でも)専門医の更新を経て
    各学会の認定する専門医を維持しなければ、
    その診療科の保険診療を行うことが出来ません。

    それは一般的には保険会社が学会の認定する医師の診療に対してしか、
    保険金を支払わないからです。

    つまり各診療科の定員は、医師の教育制度と各診療科の学会によってコントロールされており、
    どのような時代においても各診療科のバランスがとりやすくなっている訳です。

    こういった制度を日本式にアレンジして、導入すれば
    数字の上では各診療科の医師数のバランスは改善されるでしょう。

    しかしながら医師を志す若者たちの夢や希望は制限されることになるわけです。

    また、現行の国家試験の成績を基準に
    医師としての能力や各診療科への適性を評価するのは困難ですし、
    面接で要求される学生時代の活動等も日米では相当差が出てくることが予想されます。

    加えて医学部教育ともリンクしてくるので、
    理想とする制度を確立するのはそう簡単ではありません。

    次号では勤務医数と開業医数のバランスについて考察していきましょう。

    前衆議院議員 医師 吉田統彦拝

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