名古屋の医学部予備校・医歯薬&難関大専門塾|St.Mepres

講師コラム

みなさんこんにちは!ドラゴンスター山下です。

数学物語第12回、今回は少しブレイクタイムです。

数学に少し関係のある、面白話をお教えしたいと思います。

超がつくほどの有名問題ですが、意外と知らない生徒も多いと聞きましたので、

ピックアップしてみました。すでに知っている人はゴメンナサイ(;_;)

問題:

A君、B君、C君の3人が、ごはんを食べに行きました。

それぞれ心ゆくまで満喫し、3人ともお腹いっぱいです。

会計は3人の合計が3000円だったので、

1人あたり1000円ずつを出し、店員さんに渡しました。

3人が帰った後、店員さんはレジを打ち間違えたことに気が付きました。

本当の会計金額は2500円だったのです。

すぐさまレジにあった500円を持って3人を追いかけましたが、

ずる賢い店員は、200円を自分のポケットに入れ、3人に100円ずつ渡し、

『すみません。本当は2700円でした。』と嘘をつきました。
3
人ははじめ1000円ずつお金を払い、100円ずつ返してもらったので、

1人900円ずつ、全部で2700円払ったことになります。

店員がポケットに入れたのが200円で、これらを合計すると2900円になります。

あれれ?最初の3000円に100円足りませんね。。

足りない100円は一体どこへ消えてしまったのでしょうか。

…という問題です。

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趣味のジャンプはところかまわずです。

解答は、

(3人が払った2700円)=(食事代2500円)+(ネコババした200円)

が正しい関係なので何も問題は無い、というものになります。

この問題の一番大きなポイントは、店員のネコババした200円が、

3人が払った2700円のなかに含まれているということです。

2700円の中に200円が含まれているのにも関わらず、

そこにもう一度200円を足して3000円と比べるというのは、全く意味の無いことですね。

もう一つ正しい関係式を作るのならば、

(元々払った3000円)=(返してもらった300円)+(ネコババの200円)+(食事代2500円)です。

3000円にこだわるなら、この式です。

出題者は、あたかも正しいようなことを言って、

大事なことをうやむやにし、あなたを心理的にひっかけようとしていますが、

本質の部分をしっかり考えることで騙されずに済むと思います。

頭の中でお金の動きを追うことも大切ですね。

楽しんでいただけたでしょうか?

ちょっともやもやする人もいるかもしれませんね。

今日やったことは、一見受験数学には役に立たないようにも見えますが、

深い所ではきっちり関係していて、

例えばお金の動きを頭の中で追って行ける思考力があれば、

いろいろな問題を考えるときに必ず役に立つと思います。

こういったなぞなぞ形式の数学問題は、他にもたくさんありますので、

ちょっと疲れたときや、息抜き程度に、

友達と考えてみるのもいいかもしれませんよね(=゚ω゚)ノ

山下

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名大理学部数理科学科山下龍星

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