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  • 安達雄大の受験雑考その十二
  • 力の「確認」は力の「獲得」ではない

    突然ですが、「この時期あるある」です。

    赤本のページの端に、
    「○/□」という数字のメモがある(□が大問ごとの設問の数、○が正解数)。

    それが「18/20」だと、安心する。
    それが「11/20」だと、不安になる。

    9回「18/20」が続くと、「あ、点数が安定してきたな」と思う。
    そして次の10回目が「11/20」だと、急に今までの9回が「偶然」に見え、不安になる。

    センターでも、一緒。
    「150/200」だと安心。「120/200」だと不安。

    「11/20」や「120/200」は、
    「18/20」「150/200」に上げなければいけない。

    そこでハマる行動パターンが、「満足する数字が出るまで次の問題を解き続ける」。
    多分それ、「満足する数字」が出たら出たで、
    「これがこの先も続くだろうか・・・?」という別の不安に襲われるだけですよ?
    そもそも、そんな確認のために解くんだったら、
    問題と時間と労力の無駄遣いになっています。

    あるいは上のような行動にハマらないなら、それはそれで、「先生に相談しよう」となる。
    こんな経緯から、この時期になると頻繁に受ける質問は、例えば以下のようになる。
    「自分は140点とれているが、あと20点ほしい。どうしたらいい?」
    「次の模試までに前の模試からあと偏差値20上げたいんだけれど、どうしたらいい?」

    正直、頭痛いです。
    あと20点足りない君は、何ができていないのか。
    偏差値20足りない君は、どんな解き方をしていて、その解き方のどこがマズいと思っているのか。
    そうしたことをききかえすと、大体の子は口ごもってしまう。
    ああ・・・完全に「結果」としての「数字」しか見てない・・・。

    第一に、それは本番ではありません。

    第二に、得点や偏差値というのは、何かができるようになった結果であって、
    それ自体が何かをすることで上がっていくものではありません。

    第三に、全ては点数に一元化されるにしても、点数になる前の各設問は、それぞれに全く別の課題です。
    それをひとまとめに点数にして「できている」「できていない」と考えている時点で、
    自分のやるべきことが完全に見えなくなってしまいます。

    「単語の意味がまだパッと出てこない。覚えなきゃ。どうしたらいい?」
    やり方あります。教えてあげます。
    「評論より小説の方ができていないことが多い。何が足りない?」
    足りないものは多分指摘できます。教えてあげます。
    「漢字が書けません。どうしたらいい?」
    この時期に何言ってんだ?・・・とは思うが、ま、「突貫工事」はできます。教えましょう。
    「点数良くする! 偏差値上げる! どうしたらいい?」
    ・・・どうやって? 逆にやり方教えてくれ・・・。

    まず、記入したい気持ちをグッとこらえて、その「○/□」をやめませんか?
    「18/20」で安心するのではなく、その反対側の「2/20」に何ができるか、考えませんか?
    「18/20」が嬉しいのは分かりますが、
    実際の本番で反対側の「2/20」ばかりが出題されたら、君は「0/20」ですよ?
    「11/20」で不安になって終わるんじゃなくて、
    その「9/20」の「解けなかった方」と全力で格闘しなさい。
    その「9」個ができなかったのは、何を見ていなかったから?
    何を覚えていなかったから? 何を使おうとできなかったから?
    それがちゃんと分かれば、その「9/20」が出ようが、
    もともとできていた「11/20」が出ようが、君は本番では「20/20」ですよ。

    「不安解消」「自分のでき具合の実感」を求めて数多くの大問を解くことより、
    1題から発生した「ノビシロ」と格闘しましょう。
    それが「勉強」です。

    2015/10/17 安達雄大記

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